その時の様子と、落とされた理由等についてまとめてみた記事です。
アプリをDashboard (Microsoft のストアアプリ開発者向けポータルサイト)から審査に提出後、通常ならば数日でアプリを認定した旨のMailが届くのですが…落ちた場合も、まずMailで連絡が来ます。
「認定できませんでした」Mail |
Oh... レポートはDashboard から見ることができます。
認定レポート |
「コンテンツの適合性:不合格」であると。
要件 2.2というのは、「アプリ内の広告は Microsoft のコンテンツ ポリシーに準拠していなければならない」です。
Microsoft のコンテンツ ポリシーというのは、要件 5「Windows アプリは世界中のユーザーに適合する」です。 暴力ダメドラッグダメ等色々細かいのですが、ざっくり言うと「エロスは程々に」という規定です。詳しくは以下の「Certification Requirements」を御参照下さい。
Windows 8 app certification requirements
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/apps/hh694083.aspx
Windows 8 アプリの認定の要件
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/windows/apps/hh694083.aspx
つまり、「アプリが表示している広告に問題があるので審査に落ちた」という事になります。審査担当者曰く、「このアプリ内の広告は年齢審査基準を満たしていないようです」とあります。
エロスは程々に |
…? 認定レポートをここまで読んで、最初、なぜ審査に落ちたのか意味が分かりませんでした。
futa8 が表示している広告は Microsoft Advertising と Adduplex です。前者はMicrosoft 自らがストアアプリ用に提供している広告であり、後者はストアアプリを紹介する広告です。この二つが審査に落ちるような問題のある広告を出すとは、かなり考えにくいです。
この疑問はレポートの最後にある「詳しい情報のダウンロード」で解けます。ZipにはPDF ファイルが一つ入っており、審査担当者が問題であると判断した「アプリのスクリーンショット」が載っていました。
「問題のある」アプリのスクリーンショット |
ああ、そういう…
審査担当者が問題にしたのは、futa8 の画面ではなく、futa8 の「Webブラウザで開く」ボタンを押すと表示される、Internet Explorer の画面でした。
futa8 は画像掲示板ブラウザアプリケーションであり、アプリ上に掲示板内の書き込み・画像を表示しますが、掲示板上の広告は表示していません(Amazon等、一部例外もありますが)。
futa8 での表示 |
一方、「Webブラウザで開く」ボタンを押すと、Internet Explorer を起動し、元々のふたばのスレッドを表示します。こちらの広告を見て審査担当者は「これはダメ」と判断した、という事になります。
Internet Explorer での表示(一部モザイクを掛けております) |
…ふたばちゃんねるを良くご覧の方ならご存知と思いますが、この6月くらいからでしょうか?表示される広告が増え、又、かなり直球なエロスな感じの広告も増えました。6月末に審査に提出したRelease 5 は、この6月からのエロスの奔流でアウトになってしまったと。そういう事だったようです。
勿論、これらの広告は、アプリの画面上で表示している訳ではありませんし、アプリ内に広告コンテンツを含んでいる訳でもありません。URL の関連付けで起動した Internet Explorer 上で表示されているネットワーク上のコンテンツです。
でも、それはダメですよ、というのが今回の審査での判断でした。アプリの操作の結果として出てくるものは要件5 コンテンツ ポリシー のチェック対象、という事なのでしょう。
結果として、Release 5 では「Webブラウザで開く」機能を「Clipboard にURL をコピー」に変更することで審査を通過しました。良く使う機能なのでちょっと使いにくくなってしまいましたが、仕方ありません。
この一件から教訓を得るとするなら、アプリ上の画面だけでなく、「コンテンツの適合性テスト」時にアプリの操作の結果表示される画面についてもコンテンツ ポリシーに沿っているか確認すべき、という所でしょうか。雰囲気的に、テストでは押せるボタンは全部押していると考えた方が良い気がしています。
(あ、最後に一応…この記事は、ふたばの広告からエロが無くなればいいのに!という意図の文では全く無いです。ふたばの内容に何か言う意図は微塵もありません。)