今回、DDS社さんの指紋認証センサ UBF-Hello を頂く事ができました。
嬉しかったのでその使用感等をまとめ、またMicrosoft Passport / Windows Hello を UWP App から使う件についても記事にしてみよう、という企画です。
- UBF-Hello について (この記事)
- UWP App の Microsoft Passport 対応例 (対応が入ったF10の使い方)
- Microsoft Passport 対応 UWP アプリの作成 について(これから書きます)
という三回シリーズの予定です。
経緯
2015年の末に、ITmedia誌上で広告企画「Surface3×指紋センサーモニターキャンペーン」がありました。
ITmedia: 「Surface 3」のモニター募集中! Windows 10×指紋認証で「安全・便利なワークスタイル」を体験してみませんか? (募集は終了しています)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1511/04/news007.html
応募したところ指紋センサ単体枠に当選し、2016年1月中旬にセンサが送られてきたという流れです(Surface3はハズレました)。
センサ枠にはモニタの義務は無いのですが、せっかくですので記事にしてみます。
UBF-Hello について
USBポートに直で挿すタイプの指紋認証ユニットです。Windows 10 で導入された生体認証のフレームワーク「Windows Hello」に対応しています。
指紋認証センサーは他のWindows Hello の認証…虹彩と顔に比べ、既存のPC(特に持ち運ぶノートPC)に簡単に後付けできる特徴があります。
なお、小売はされていないようです。
外観
Surface 3 の斜めにカットされた本体に合せて、プラグの部分が斜めになっています。Surface 3 に挿すとぴったりフィット(するはず)。
このため通常のUSBポートに挿すと隙間ができますが、特に問題は無いです。
一方、Surface特化の形状故の問題もあります。プラグから直で本体が生えているため、ポート側の形状によっては最後まで挿入できない場合があります。
例えばこのUSB延長ケーブルはポートの周りが少し出っ張っているためにUBF-Hello本体と干渉してしまい、動作させる事ができませんでした。ノートPC等ポートの周りに余裕が無い場合は注意したほうがいいかもしれません。
指紋センサ
ライン状のセンサに対して指をスライドさせて指紋を読ませるタイプです。資料によるとセンサ自体のベンダはValidity(現在はSynaptics)とのこと。
製品仕様
http://www.dds.co.jp/product/ubf_unit/
私は今までに指紋センサ内蔵のノートブックPCを2台…2006年と2010年に購入し、使ってきました(*1)。
この二つのモデル、指紋登録時・認証時共に指を滑らせる角度・滑らせる距離・スピードにコツがあり、ある程度人間側の学習が必要な所がありました。
それらに比べるとこのUBF-Hello、かなり変な角度やばらけた距離で指を滑らせても登録・認証で蹴られることが殆どありません。それでいて、未登録の指は正しく弾かれます。
今まで使っていたセンサに比べると全然別物という印象で、これは驚きました。
*1) LenovoのPCで、指紋センサとドライバは旧UPEK、後のAuthentec製でした。
ソフトウェア
今回のモニタ品では、DDS社のサイトからドライバをダウンロードし使用する形でした。Win10にinBoxDriverが入っている訳では無いようです。
使われているのはSynaptics の4.5.314.0。
ちなみに、HardwareIDはVID_138A&PID_0050&REV_0060 です。
VendorID 0x138AはValidityです。
気がついた所
Logitech の無線レシーバーと隣り合わせのUSBポートに挿して使っていたところ、数分~十数分おきにUBF-Hello が切断・接続を繰り返す、という問題に出くわしました。無線レシーバー側を別ポートに移すと問題は発生しませんでした。??。