2016年2月5日金曜日

F10 : 画面が表示されない問題について

2月8日夜追記: 1.1.0.232 がストアからDLできるようになりました。「ストア」からの手動更新・またはそのままにしておくと自動で更新されます。

F10 image bbs browser - Windows ストアからダウンロード
https://www.microsoft.com/store/apps/9nblggh1ntrd


2月8日夕方追記: 1.1.0.232 が審査を通過しました。ストアに更新が反映されるのは数時間後~火曜日頃になる見込みです。

2月7日朝追記:1.1.0.222について、2月6日に別件(*1)を指摘され1.1.0.232を提出しました。火曜頃までには配信される見込みです。

*1) バックボタンを押下された場合、戻る履歴が空の場合はアプリケーションを中断しスタート画面に戻る、がデザインの仕様なのですがそれを満たしていませんでした(今回変更した部分では無く、初回リリースからこうだったのですが…指摘が前後するのはストアではたまにある事です)。

2月5日夜追記:修正版 ver1.1.0.222 をストアに提出しました。土曜~来週の火曜頃までには配信される見込みです。


2月5日早朝から配信されているF10 ver1.1.0.212 には以下の問題があります。ご迷惑おかけして申し訳ないです。


問題


既定の設定(Passport認証を使用しない)の場合、アプリケーションの中断から復帰する際にウィンドウの表示が行われなくなる。


問題の回避方法


Passport認証を有効にすることで回避できます。

1) OSの設定→アカウント→ログオン設定 で、「PIN」を使用する設定にする。
2) F10の設定 で 「Passportの使用して認証」をOnにする。
こう設定する事で、中断から復帰する際にPassport認証が求められ、認証が通るとウィンドウの表示が行われます。


修正版について


作成中ですが、審査に一定の時間が掛るためストアから配信可能となるのは早くても土曜日以降になる見込みです。

2016年2月4日木曜日

指紋認証ユニット UBF-Hello を試用しました

今回、DDS社さんの指紋認証センサ UBF-Hello を頂く事ができました。
嬉しかったのでその使用感等をまとめ、またMicrosoft Passport / Windows Hello を UWP App から使う件についても記事にしてみよう、という企画です。
  1. UBF-Hello について (この記事)
  2. UWP App の Microsoft Passport 対応例 (対応が入ったF10の使い方)
  3. Microsoft Passport 対応 UWP アプリの作成 について(これから書きます)
という三回シリーズの予定です。


経緯


2015年の末に、ITmedia誌上で広告企画「Surface3×指紋センサーモニターキャンペーン」がありました。

ITmedia: 「Surface 3」のモニター募集中! Windows 10×指紋認証で「安全・便利なワークスタイル」を体験してみませんか? (募集は終了しています)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1511/04/news007.html



応募したところ指紋センサ単体枠に当選し、2016年1月中旬にセンサが送られてきたという流れです(Surface3はハズレました)。
センサ枠にはモニタの義務は無いのですが、せっかくですので記事にしてみます。


UBF-Hello について


USBポートに直で挿すタイプの指紋認証ユニットです。Windows 10 で導入された生体認証のフレームワーク「Windows Hello」に対応しています。
指紋認証センサーは他のWindows Hello の認証…虹彩と顔に比べ、既存のPC(特に持ち運ぶノートPC)に簡単に後付けできる特徴があります。

なお、小売はされていないようです。

外観


Surface 3 の斜めにカットされた本体に合せて、プラグの部分が斜めになっています。Surface 3 に挿すとぴったりフィット(するはず)。




このため通常のUSBポートに挿すと隙間ができますが、特に問題は無いです。

一方、Surface特化の形状故の問題もあります。プラグから直で本体が生えているため、ポート側の形状によっては最後まで挿入できない場合があります。




例えばこのUSB延長ケーブルはポートの周りが少し出っ張っているためにUBF-Hello本体と干渉してしまい、動作させる事ができませんでした。ノートPC等ポートの周りに余裕が無い場合は注意したほうがいいかもしれません。


指紋センサ


ライン状のセンサに対して指をスライドさせて指紋を読ませるタイプです。資料によるとセンサ自体のベンダはValidity(現在はSynaptics)とのこと。

製品仕様
http://www.dds.co.jp/product/ubf_unit/

私は今までに指紋センサ内蔵のノートブックPCを2台…2006年と2010年に購入し、使ってきました(*1)。
この二つのモデル、指紋登録時・認証時共に指を滑らせる角度・滑らせる距離・スピードにコツがあり、ある程度人間側の学習が必要な所がありました。

それらに比べるとこのUBF-Hello、かなり変な角度やばらけた距離で指を滑らせても登録・認証で蹴られることが殆どありません。それでいて、未登録の指は正しく弾かれます。
今まで使っていたセンサに比べると全然別物という印象で、これは驚きました。

*1) LenovoのPCで、指紋センサとドライバは旧UPEK、後のAuthentec製でした。

ソフトウェア


今回のモニタ品では、DDS社のサイトからドライバをダウンロードし使用する形でした。Win10にinBoxDriverが入っている訳では無いようです。
使われているのはSynaptics の4.5.314.0。
ちなみに、HardwareIDはVID_138A&PID_0050&REV_0060 です。
VendorID 0x138AはValidityです。


気がついた所


Logitech の無線レシーバーと隣り合わせのUSBポートに挿して使っていたところ、数分~十数分おきにUBF-Hello が切断・接続を繰り返す、という問題に出くわしました。無線レシーバー側を別ポートに移すと問題は発生しませんでした。??。










2016年2月2日火曜日

F10 : Microsoft Passport サポート

この記事は Microsoft Passport / Windows Hello にUWP Appを対応させるシリーズ記事の一部です。
  1. UBF-Hello について (Windows Hello 対応指紋認証ユニットの試用)
  2. UWP App の Microsoft Passport 対応例 (この記事)
  3. Microsoft Passport 対応 UWP アプリの作成 について(これから書きます)
・・・・・・

F10 Version 1.1.0.232 より、F10 の起動・復帰時に Microsoft Passport による認証をお使い頂けるようになりました。

F10 image bbs browser - Windows ストアからダウンロード
https://www.microsoft.com/store/apps/9nblggh1ntrd

PINの入力、または指紋認証センサ・虹彩認証カメラ・顔認証カメラ等のハードウェアがある場合はWindows Hello による生体認証で、F10 の使用を保護することが可能になります。

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使用できる環境

  • Passport が有効になっていること…Microsoft アカウント でログオンしており、かつ、PIN が設定されている場合。
  • 上の条件を満たしている場合でも、リモートデスクトップ接続中は使用できません。
  • 会社アカウントで使用中の場合(Azure AD等)…使える「はず」ですが未テストです。

使用方法


F10 の設定→Passport 設定 をOn にすると、以下の場合…
  • F10 起動時
  • F10 中断からの復帰時 (*1)
に、Passport 認証ダイアログが表示され、PIN または Windows Helloによる認証が要求されます。認証をキャンセルした場合、F10 はすぐに終了します。また、認証が完了するまでの間はF10  のアプリ画面は表示されません。

*1) 中断と復帰について
以下の場合が「中断」に該当します。これらの状態からF10 を再び使う場合が「復帰」で、Passport 認証が必要になります。
  • 全てのWin10… システムがロックまたはスリープ状態に入った場合
  • Win10 PC の場合… F10 の全てのウィンドウを最小化した場合 (*2)
  • Win10 PC(タブレットモード)の場合… F10 ウィンドウ が他のアプリの背面に回った場合
  • Win10 Mobile の場合… F10 ウィンドウが他のアプリの背面に回った場合
*2) 最小化すると即時中断となります。例外として、起動後初回の最小化では中断に至るまで数秒~十数秒かかります。

タイムアウトについて: F10 中断後、ここで設定した時間以内に復帰する場合、Passport 認証はスキップされます。時間を越えると、Passport 認証を行う必要があります。

アプリでPassport が利用できて何が嬉しいのか


(この項は背景の解説です)

Microsoft Passport はOS組み込みで、生体認証も使える公開鍵認証システム、が本来の姿です。本来なら、別に立てた認証サーバと、複数のWin10 デバイス間でネットワークにパスワードを流す事無く、セキュアにサーバ側でアカウント使用をコントロールできる大変便利なシステムを作ることが可能になります。

ですが、F10の場合…使用を認証するサーバはそもそも存在しません。この一番大事な公開鍵部分をすっ飛ばし、ただの認証ダイアログとしてPasssportを使用しています。Passport 本来能力の1/10程度しか使っていません。

・・・・・


そもそも、今回のPassport 機能追加は「普通」にお使いの方にはあまり使う意味の無い機能ではあります。「普通」は、デバイスへのログオンそのものがPassport によるPIN または Windows Hello で保護されていますから、アプリでもう一回認証する理由はあまり有りません。
逆に言うと、デバイス自体は他者も使用する・目にすることがあるが、このアプリだけは自分だけが使いたい・使う前に一呼吸入れたい場合には役に立ちます。

例えば…
「Win10M スマートフォンを使っており、もちろんスマートフォンにはPassportでロックを掛けている。Webや写真を見せるために、他人に画面を見せたりデバイスを手渡す場合もある。ただ、だがしかし、F10 だけは使ってほしくない!!!! 」という場合。

(まだまだ物珍しいWindows 10 Mobile故、ふとした会話中に話題に上り、手渡してちょっと見せてあげる…という場合は個人的には良くあります。そんな時、うっかりF10 を起動されてしまうと……社会人としてどうなのか?という不安があります。)

他には、「Win10 ノートPC を使っており、これからプロジェクターに繋げてプレゼンを行うためにPCをスリープから起こす。だがしかし、スリープ前にF10 で4chanのごりごりな肌色多めの板をガン見していたのを忘れていた!!!」という場合。

(スリープから復帰する場合、F10 の画面はもう一度Passport 認証を通すまで表示されません。認証キャンセルでF10を終了し、何事も無かったかのようにプレゼンに入ることが可能です。ブルマ女将の心配はもう有りません。)

Passport_multiwindow